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さまざまな女性の視点で描かれる    
想いは今、どこに? 





『うつむいたままで』



「迷惑を掛けるから・・ 終わりにしよう・・」


急に告げられた言葉 一瞬で止まった時間
彼を襲った突然の出来事は未来を簡単に奪い去った


二人の間に割り込む 熱せられた公園の空気
緊張で喉が渇く じわじわと潤って来る瞳の奥


「私しか・・出来ない事があるでしょう・・」


声が震え足元にも力が入らない
彼はうつむいたまま動かなかった


心の中に張りつめる怖いくらいの静寂 孤独が忍び寄る
大通りからけたたましく聞こえるクラクション
無言の会話をいっそう際立たせた


彼が歩きはじめる 〝ゴメン〟 力なくつぶやく
離れていく背中 切れかかる糸


違う! こんなの間違ってるっ 私の気持ち聞いた!?
心が突然怒って声を上げた


「あなたは 私のすべてだからっ! 一人で決めてずるいよ・・」
悲しみが勢いをかき消す

     
背中を叩いた私の手 溜まった涙が思わずゆれて落ちた


うつむいたままで 彼はそっとうなずいた


 

                           

2017.08.28 Mon l 想いは今、どこに? l コメント (0) l top
女性の視点で描かれる    
想いは今、どこに? から



『私の癖』


久しぶりの友達との飲み会
偶然にもデートに使っている店だった


街の活気を連れてきた賑やかさ
今日の私にはなじめそうにもない


もう一週間彼とは連絡を取っていなかった
お互いのわがままが招いた 些細なケンカ
夏休み旅行プランの話


隣の席にいるサラリーマンの大きな笑い声
何故か彼に似ていて思わず顔を見た


手元に置いていた携帯にメールが入る
元気?絵文字付きの彼の言葉
私にやんわりと笑顔をこぼれさせた


意地と不安を抱えていた心 柔らかな安堵


友達が気づいて 顔をのぞき込んだ 
「今笑った~?何かうれしいこと?」

不意な問いかけにあわててスマホをバッグに入れた
「そっかなーっ・・」


あやふやな返事と慌てた動作 ふっと心を気付かせる
以前 彼だけに指摘された私の癖


そっかなー・・それは私が自分を認めたときの返事だった




                        

 
2017.07.18 Tue l 想いは今、どこに? l コメント (0) l top
女性の視点で描かれる    
想いは今、どこに? から




『踏切』



今日の服装は気に入らなかった
寝坊が生んだ色合いのミスマッチ


駅近くの踏切にも足止めされた 小さな不幸
少しばかりの待ち時間 溢れるサラリーマンとOL


甲高い信号音が鳴り響く
線路の反対側 あの人を見つけたっ


時折すれ違う背の高い彼
一度だけ見た 目元が印象的だった優しい笑顔


コートから半袖のブラウスへ 巡った季節
どこの誰かは分かるはずもなかった


電車が左右から同時に通過していく
風が吹きつけ 私の髪を巻き上げた


踏切がゆっくりとあがる
一斉に線路へと流れる 足早な人たち


顔にかかった髪 利き手でかき分ける
すれ違いざまに彼と視線が合った


踏切が運んだ小さな幸せ
服のミスマッチだけが後悔だった 
                        




2017.07.11 Tue l 想いは今、どこに? l コメント (0) l top
女性の視点で描かれる    
想いは今、どこに? から




『あなたへの距離』



もうこれで何回目  新しい彼との待ち合わせ


時間はまだ 前の彼を塗りつぶしてはいない
戸惑いながら ぐずついている想い


人が溢れかえる 待ち合わせ場所
休日のせいかカップルが多いように思えた


いくつもの百貨店 立ち並ぶファッションビル
雲の隙間から時折 強い日差しが届けられる


「いつもの場所で」 仕事の合間に送られた彼からのメール
少しだけ天然で大ざっぱ 悩んでる私にはちょうど良かった


あえて聞かなかった 思い当たる2つの場所
あ・うんの呼吸が 私たちの距離を試す


動揺しながら 「分かった」とだけ送った
私の勘と彼の性格を 少しずつ重ねてみる


自然に向けられた足 この場所へとたどり着く


地下鉄の出口から駆け上がってくる笑顔 
2人とも上げた手 届いた想い



あなたへの距離は 想像以上に近かった

               


2017.07.02 Sun l 想いは今、どこに? l コメント (0) l top
女性の視点で描かれる    
想いは今、どこに? から



『好きだったフレーズ』



車のワイパーの音 わずかに耳をかすめる


FMから聞こえる テンポのいいDJ
会話の少ない彼との時間 息が詰まる空間を埋め尽くす


スクランブル交差点 弾け落ちる雨
行くあてもなく 夜の街へと消えていく


(このまま付き合っていても・・)


言葉に出せない声 胸の奥で何度も繰り返される


お互いに掛け違えた気持ちと後悔
夏の入り口で立ち止まる


波打ち際の音がラジオからこぼれる
そして続く 聞きなじんだメロディ
彼と出会ったころ よく聞いていた曲だった


二人とも好きだったフレーズ 以前は口ずさんでいたはずの歌詞


もう‥歌えない‥ 歌いたくない歌詞へと変わっていた


好きだったフレーズは教えてくれた


もう終わってしまっているこれからを



                         
2017.07.02 Sun l 想いは今、どこに? l コメント (0) l top
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